
【販売】本の雑誌398号
特集:さようなら、吉野朔実 訃報から2か月半。4月20日を境に吉野朔実はいない、という事実をいまだに受け入れらずにいる人は少なくないだろう。しかし、いつまでも哀しいねえと嘆いてばかりいたら、吉野さんは「しっかりしろ」と怒るに違いない。そこで今月は吉野朔実という表現者の業績と人となりを振り返ってみることにした。朋友清原なつのの追悼マンガに桜庭一樹の追悼エッセイ、本誌連載「吉野朔実劇場」の登場人物12人によるおくる言葉集にアシスタント座談会、歴代担当者の声に藤本由香里の吉野朔実世界の分析、名言集に全漫画紹介、そして幻の原画を掲載する巻頭カラー口絵8ページまで、一挙50ページの追悼特集。25年間の本誌連載の御礼として、そして35年以上にわたり素敵な漫画を読ませてくれた感謝として開催する本誌なりの偲ぶ会である。さようなら、ありがとう、吉野朔実さん! 新刊めったくたガイドは、酒井貞道がジャズ・デント三部作を青春ミステリーの最高峰だ! と太鼓判を押せば、都甲幸治は無名の人々の生を描く『ワンダーボーイ』に感服。大森望が小林泰三の記憶ネタ見本市を見よ! と声を上げれば、円堂都司昭は怖いけど面白い『ブラック・ドッグ』におったまげ。沢田史郎が奥田亜希子『ファミリー・レス』にどっぷり浸かれば、青木大輔は江戸前カレイの秘密におっとびっくり! そして北上次郎は異色の老人小説(?)『半席』がすごいぞ! と大絶賛。表題作を読んで慶次郎縁側日記シリーズを思い出したのはなぜか。その答えは89ページだ。 そして今月はお待たせの上半期ベスト1も発表。2016年5月末までに出たエンターテインメントから独断と偏見でベスト10を選ぶエンターテインメント・ベスト10座談会に読者が選んだベスト1の2本立てだ。エンターテインメント・ベスト1に輝いたのはダメ男大好きおじさんが「小説は××だ! 」と推す『○○の○の○○○に』! さあ、読み逃し本をチェックしたあとは、団扇にスイカに蚊取り線香を用意して、活字三昧ニッポンの夏といこう! 今月は図書カード三万円使い放題! に米澤穂信が登場! 新宿紀伊國屋書店本店全フロアを踏破し、鷹のような眼で犬のように喜び回って購入した本とは何か!?52ページを注目だ! そして読み物作家ガイドはとみさわ昭仁が吉村昭の10冊を厳選。「昭」つながりで無限のコレクターが選んだ記録文学の大家の10冊は144ページだ。さらに西村賢太の「文豪ばかりが作家じゃないと、いつか教えてくれた人たち」がWEB本の雑誌へ移動のため急遽最終回なら、平松洋子「そばですよ」のツボちゃんと早稲田界隈の巻もいよいよ佳境。いざ、特別企画も連載陣も絶好調。本の雑誌8月特大号152ページ一気読みで、夏の猛暑もぶっ飛ばそう!
ページ数:152ページ
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カテゴリ: 本, 大人向け, 2022年10月入庫